ウィルだよ!

ウィルだよ!

2015年12月31日木曜日

誰にでも役割はある

今年が終わろうとしています。
本当に、いろいろなことが起こった年でした。2015年は、私にとって転機の年として、ずっと記憶に残ると思います。

娘の志穂花も5ヶ月になりました。
毎日が慌ただしく、こんなに年末の空気を感じない年は初めてですが、家族で元気に年越しできることを幸せに感じています。

クリニックでは、12月多くの患者さま、トリミングやホテルのお客さまに来ていただき、至らない点も多かったのではないかと反省も多いですが、
みなさまの温かい見守り(本当に、自分の孫や子供を見るような眼差しで接してくださり、恐縮です)のおかげで、なんとか最終日まで終えることができました。
お気付きの点などありましたら、遠慮なく言っていただけたらと思います。

まだまだ未熟な私たちですが、開業してからの10ヶ月間で、たくさんの人やどうぶつたちとの出会いがあり、学ぶことも多くありました。
開業する前は、こんな自分が、患者さんの命のお手伝いをして良いものかと、迷い不安に思うこともありましたし、今もそれはあります。
ただ、このタイミングで開業したからこそ出会えた人やどうぶつたちもたくさんいたのだし、自分が関わったことで、少しでも楽しく、幸せになってくれていたら私も幸せだと感じています。
自分じゃなくても、ではなく、自分だからこそできることは何か、ということをこれからも考えながらいきたいと思っています。


ちょっと心温まる不思議なことが起こったので覚書きに。
思い出しながらなので少し違うところもあるかもしれませんが…

昨日の診療最終日、今年最後の患者さまは新規の患者さまでした。
診察を終えて、お会計も済んだ時に、飼い主さまが少し申し訳なさそうに

「あの、本当に突然で申し訳ないのですが。急には信じられないと思いますが、聞いてもらえますか」と言いました。

初対面の方だったので、私もちょっと身構えて「なんでしょう?」と聞いたところ

「この本をもらってもらえませんか」と2冊の本を渡されました。

「1冊ずつ注文した本が、なぜか2冊ずつ送られて来たんです。向こうの手違いだったので、売りに出そうかと思っていたのですが、何故か手元に置いておかないといけない気がして、置いてありました。
そしたら、今朝『僕からのメッセージが書いてあるから、それを渡して』と声がしたんです」
と。

私は本当になんとなくですが、ウィルからのような気がして、
「もしかして、うちの子からですか」
と聞きました。
そうしたら、
「そうです」と。

「『子育ても仕事も、もう少し肩の力を抜いて無理しないで。僕はお友達と楽しく過ごしているから、心配しないで』と言っていました。
伝えないと、私が怒られてしまうので、突然だけど伝えさせていただきました」

と、その方は微笑んで言いました。

その方のワンちゃんは、一昨日偶然に少し調子を崩したけれど、いつも行っていた病院から何となく足が遠のいていたところで、偶然こちらを見つけて来院してみようと思っていたところ、

こちらも、本当はちょうどお時間のかかかる治療の子が入っていたので他の患者さんの予約は受けないはずだったのが、検査の結果延期になったのでお受けできた、という
偶然がたくさん重なって起こったことだったのでした。

その方は、笑って「これも先生のお家の子がつないでくれたご縁ですね」と笑って言いました。

私は、スピリチュアルとか、アニマルコミュニケーターとか、そういう種類の力を持っているわけではないですし、そういうことを全く信じない人たちがいることもわかっています。

でも、どんな形でも、ウィルからのメッセージがもらえたのは嬉しいし、同時に、死してもなお私を心配してくれてるのか…と、ちょっとすまない気持ちになりました。最近、ちょっと無理してたのが、伝わってたのかなぁ。反省。

勇気を出して伝えてくださったその方にも感謝しています(^^)ありがとうございました!

めまぐるしかった1年も終わり。たくさんの人やどうぶつに、ありがとうです。
亡くなった子たちも、みんなお空で楽しく年越しできていますように!

それではみなさん、良いお年を!





2015年11月5日木曜日

うまくいかない時こそ

11月になりましたね。だんだんと、年末の雰囲気がしてきました。

育児とお仕事と、てんやわんやの日々ですが、おかげさまで元気に過ごしております。
元気と言っても、やはり初めてのことばかりの今年、少し疲れも出はじめたのか、多少気持ちの浮き沈みもありますが、生きてれば当たり前。みんな地球の上で生きているのだから、自然の影響を受けて浮き沈みするもの。

娘も3ヶ月になり、少しだけほっとできる時間もできたので、少し前を振り返ってみました。この数年は、私にとって全てが大きく変わる期間であったように思います。
結婚して、開業して、出産して、と、外から見たらきっと順調で不満のない道を歩んできたと思われることもきっとあるでしょう。
昨年は、自分を変える、人生を変える、という思いで、クリニックの開業を目指してここまで走ってきました。
人生を変えるなんて、大げさに思われるかもしれませんが、そう思わないと立ち向かっていけない自分の弱さと向き合って、毎日心の中で呪文のように繰り返しながら過ごしていました。

「乗り越えられない試練は与えられない」と言いますが、まさにその通りなのだと信じたいです。
行き詰まったとき、どうしてこんなことになってしまったのだというとき、不安なときは、視点を変えてみること。視点が変われば、困難が自分に気づかせようとしていたことが見えてきます。それが、すぐにではなく、後から気づくことになることもあるけれど。
ウィルが亡くなったことも、亡くなる前の葛藤も、決してまだ全てを消化できたわけではありません。獣医として、飼い主として、動物をどう治療するか、どんな最期を迎えさせてあげるか、そして自分の治療の手腕について。きっとこれは一生のテーマなのだと思います。
ウィルはその犬生まるごとで、私に様々なことを学ばせ、気づかせてくれました。
私はこれからもっと治療の技術、知識を磨いていかなければなりません。飼い主さんの心のケアも、それと同じくらい大事なことです。
ウィルから与えられた課題、私はそれに前向きに取り組んでいきます。

私たちが共に暮らす動物の一生は、とても短い。私たちの一生も、振り返ってみたらきっととても短いのでしょう。忙しない毎日の中で、イライラしたり先の見えない不安に押しつぶされそうになったり、私たちの感情はいそがしい。
でも、だからこそ、うまくいかないときも、その中で見つかる日常の幸せにしっかり目を向けたいものです。
生きててくれてありがとう。今日も一緒にごはんが食べられて幸せだね。そう心の中で(ときには声に出して)毎日を過ごしたいです。


↓先日私の兄の披露宴がありました。そのときちょっとおめかししたので^ ^
最近は親バカ写真ばかりですみません^_^;
クリニックでも、時折泣き声で飼い主様にはご迷惑をおかけしております。皆さまのあたたかいお心遣いに助けられております。ありがとうございます!













2015年10月8日木曜日

いのちのバトン

娘が生まれて、はや2ヶ月経ちました。おかげさまで元気に成長しております。




赤ちゃんの成長というのは、目覚ましいですね!生きているってすごい!と日々実感します。
それと同時に、時の流れも感じます。
ベビーカーで歩いていると、数ヶ月前までは、この位置にウィルがいたんだな、と、涙が出てきそうになります。
でもきっと、ウィルはさみしんぼなので、天国から戻ってきて、一緒にお散歩しているでしょうね
。笑
ウィルがいたらこうだよね、
ウィルがいたときはこうだったよね、
と日常の中にやはりウィルはいます。
こんなふうに、私たちは亡くなった人やどうぶつとつながっているのかもしれません。
自分に都合の良い考え方かも知れないけれど、ウィルもきっと、娘に命のバトンを渡していってくれたのだと思います。娘はきっとウィルに守られていると思います^^


クリニックでは、待合室のディスプレイや掲示などを変えてみようと画策中です^^
毎回来てくださる飼い主さまにお待ちいただく時間を少しでも充実させられるよういろいろと考えております!

先日からは、かわいいわんこにゃんこの来年のカレンダーのプレゼントを開始いたしました^^
注文して、届いてみたら、びっくり!!
なんか、大きくない?!
と、我々も予想外の大きさ。笑
でもぜひ使ってほしい!笑

先着順になりますので、もしお渡し忘れしていましたら、声をかけてみてくださいね!

急に涼しくなってきました。
皆様も風邪などに注意して、お元気でお過ごしくださいね☆



2015年9月28日月曜日

学院卒業!また、新たなスタートです

昨日、3年間通った日本獣医中医薬学院を無事!卒業いたしました~!
獣医中医師 に加え、 獣医推拿整体師 という資格も得ることができました。

















昨年、2年間の中獣医中医学本科を卒業した後、昨日まで1年間の鍼灸推拿研究科に在籍していました。

新学年が始まったとたん、妊娠し、クリニックの開業準備とつわりと時期も重なり、今回は卒業できないかも・・・と思っていましたが、周りに助けてもらい、ここまでくることができました(: ;)

学院に在籍していた3年間に、本当にいろいろなことがありました。
結婚、転職、妊娠、開業、ウィルの死、出産・・・
不安なとき、迷ったとき、いつも学院の講師の先生方、同期の先生方に助言をいただき(時に愚痴を聞いていただき)進んで来られました。中医学のみならず、生き方、人の在り方、みたいなものも教えていただいた3年間でした。














↑講師の先生方、同期の2期生の先生方と。


同期の先生方はほとんどの方が開業医で仕事ができるだけでなく、皆さん人柄もおおらかで面白いし、私も本当にいろいろな刺激を受け、自分も成長するぞと前向きな気持ちになれる環境でした。

資格は得ただけでは意味がありません。
昨日の卒業式でも、学院長がとても良いお話をしてくださいました。

鍼灸・推拿治療をすれば、かならず何か変わる。
それは必ずしも私たちが期待している通りの変化ではないかもしれないけれど、良い方向に必ず何かが変わっていると。
どうぶつの声に耳を傾ける大切さ、周りのいろいろな声に振り回されず、芯をもって治療に当たっていく気概をもつこと。























↑左の方が学院長。笑
右の方は、師温会でもお世話になっている、学院校友会会長のとく子先生。
学院長はふざけているように見えますが(笑)、いつも深い話をしてくださいます。


いつだって、新しいスタートは切れる。
いつでも少しずつでもチャレンジする気持ちを忘れずに
私もこれからもっともっと勉強して、患者さんたちの役に立てるようにがんばっていきます!

2015年9月8日火曜日

診療再開いたしました

お久しぶりになってしましました!

9月1日よりクリニックでは診療を再開しております。

1ヶ月も獣医師が不在の動物病院って、あまりないと思いますので、
8月中は「あの患者さんは元気かな」とか
「9月に入ってみなさんまた来てくださるだろうか」とか心配しておりましたが、
さっそく鍼灸治療はじめ診療にもいらしていただきまして、ほっとしております。

しばらくは時短での勤務になりますが、
できる限り患者さま、飼い主さまにご不便をおかけしないようがんばっていきたいと思っておりますので、これからもよろしくお願いいたします。

先日は、娘が初出勤?!しました^^




















「んー」って何考えてるのかな??



先日は、さっそく鍼灸治療の患者さんに盛大な泣き声を披露してしました^^;
これからクリニックでお会いすることもあるかと思います^^
どうぞよろしくお願いします!

2015年8月13日木曜日

無事生まれました!

ブログでのご報告が遅くなってしまいましたが、
7月31日に無事、女の子を出産いたしました!

予定日が8月10日だったので、まだだね~なんて言っていた矢先の、30日の入院からの出産でした。
ご予約をいただいていた患者さま、飼い主さまには大変ご不便、ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。

そんな中、飼い主さまにも「おめでとう!」という祝福のお言葉をたくさんいただき、感謝の気持ちでいっぱいです(泣)

8月いっぱいは診療はお休みさせていただきます。
トリミング・ペットホテルは通常通り行っておりますので、ぜひご利用ください☆

診療は9月1日(火)から再開する予定です。
ご予約はお電話でお願いいたします。
☎042-533-4183

出産を経て、産前よりも産後のほうが体のダメージが大きいことに驚いております。
多くの飼い主さまに、「産後はしっかり休まないとダメだよ!」と言っていただいていたので、その意味を今、痛感しております・・・!
今は自分の体を休ませつつ、赤ちゃんのお世話に勤しみます^^

毎日、赤ちゃんの顔を見ながら、ついこの間までこの子は自分のお腹の中にいたんだととても不思議で、でも幸せな気持ちになります。

予定日より早まったこともあり、ちょっと小粒で生まれてきましたが、母子ともに元気で退院できましたし、これからゆっくり、大きくなってくれたらいいなぁと思っております。

わからないことだらけで不安になるのは、人の子育てだけでなく、おうちにいるどうぶつのことでも同じだなぁと思います。
言葉が話せないから、こちらが汲み取ってあげないといけないのは赤ちゃんもどうぶつも同じですよね。
復帰してからも、飼い主さんの「わからなくて不安な気持ち」を少しでも解消できるような診療をしよう!と改めて思いました。

これからも、家族で力を合わせて、この子も、クリニックも育てていきたいです。
ウィルもきっと見守っていてくれると思います。

これからも、ウィルどうぶつクリニックをよろしくお願いいたします。








2015年7月14日火曜日

あと少し

一気に夏が来たみたいな日です。
どうぶつも人もバテてしまいそう。皆さんのお家は大丈夫ですか?
熱中症には気を付けましょう!

先日の日曜日は、日本獣医中医薬学院研究科の最後の授業でした。
もう授業がないと思うと、いつまでも教えてもらえる側ではいられないんだなぁとちょっと切ない気持ちになります。
学院に行くと、私も学院の先生方みたいになるぞ!と改めて思います。急には無理でも、10ヶ年計画くらいで^^;


臨月に入りました。
いつもちょこちょこペンギン歩きだしすぐ息が切れるし、仕事中だけはテキパキと!と思っていてももう思うように動けません。
苦しくて夜寝られないことも多く、「明日も仕事なのに…」とイライラしたり家の中を徘徊したりしていますが、そんな時は以前に読んだ本をまた読みかじったりして、「大丈夫、大丈夫」と自分を落ち着かせたり。

幸い、お産に関してとっても不安、ということは今のところないのですが、どちらかというと、寝られない夜に気になってしまうのは、お休みをいただいている間の患者さんたちのことです。

自分がお休みしている間に具合が悪くなったら、迷惑をかけちゃうな。。。とそればかり心配してしまいます。そんな時は不安がどんどん膨らんでしまって、すでにお腹がパンパンなのに、頭も胸もパンパンになってしまいます。
自分がいないと、なんておこがましい考えかもしれないけれど、普段頼りにしてくださっている方々に申し訳ない気持ちになってしまうのは、職業柄というか、性格というか。

でも、私なんかより、飼い主さんたちの方がよっぽどどっしり構えていてくださるというか、飼い主さんたちの方が、私のことを心配してくださっていて、
しっかり休まないとダメだよ、とか、先生も頑張ってね!と応援してくださいます。

本当に、ありがたいことです。

世の中には、開業しておいて、出産で休むなんて無責任な、と言う人もいるでしょう。
でも、人の言う、「これが常識」ということは、たいてい当てはまらないものです。それが、誰かを批判するような「常識」である場合特にそうだと思います。

私の選択も、批判する人もいるでしょう。
ただ、これが私の、というか、私たち夫婦の仕事と生活に関する選択であり、
それは、どこかの何某さんの言う「常識」にとらわれてはいけない部分だと思っています。

この数ヶ月で、私はとても大事だと思う命とのお別れを経験し、今度は一番身近で命の誕生を体験することになります。それがきっと、これからの患者さん達への治療になんらかの形で役に立っていくのではないかと思っています。

だから、前向きに、きっとうまくいくよ!という気持ちで乗り越えていきたいと思っています。

ご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。









2015年6月26日金曜日

心癒すもの

今日は、ウィルの月命日です。
もう1カ月経ったなんて信じられないくらい、時の流れは速いです。

Facebookにも載せさせていただきましたが、
飼い主様からたくさんのお花や、素敵なロウソク、絵本、似顔絵などをいただきました。

おかげさまで、ウィルのお骨の周りはいつも賑やかで、私たちも心が癒されました。
皆さまのお心遣いに感謝いたします。

ウィルがつないでくれたご縁をこれからも大切に、日々精進していきたいと思います。



素敵な浮きロウソク。
タイトルからすでに泣いてしまいました・・・
飼い主さまで、漫画家の方が描いてくださいました^^
今はクリニックの受付に飾らせていただいています。


私も妊娠9か月も半ばに入りました。
今までサクサク動けていた(つもり^^;)のが、クリニック内でもちょこちょこ歩きになってきました。

獣医師が自分しかいない状況での、妊娠・出産・産休はとても勇気がいることで、
お知らせを出すのもはじめはためらわれました。

そんな中でも、飼い主様から、
「先生も無理しちゃだめだよ」
とか
「先生もお大事にね」
と言っていただけると、とても嬉しくほっと安心できます。

初めてのことだらけで、皆様にもご迷惑をおかけしてしまうことも多いかと思いますが、
できる限り丁寧に診察・治療を続けていけるよう、心がけていきますので、
どうぞよろしくお願いいたします。

臨時休診や獣医師不在のお知らせは、
クリニックのHP

http://www.willac.com/

に載せていますので、合わせてご覧ください。


2015年6月8日月曜日

たくさん泣いています

ウィルが亡くなって2週間が経とうとしています。

たくさんの方から、あたたかいメッセージやお悔やみのお花をいただきました。
ウィルは本当に、幸せ者です。
ありがとうございます。

私は以前から、ウィルが亡くなったら絶対ペットロスになるだろうと思っていました。
今の状態がペットロスに値するかはわかりませんが、仕事以外で気が抜けると、涙がボロボロ出てきたり、無気力になったりします。

でも、悲しい、さみしい、会いたいという気持ちは、あれだけ大事にしていたら当然起こるもので、
当分、平気になんてならないんだと思っている分、
「元気にならなきゃ!」とか、「前向きにならなきゃ!」とは全く思っていません。
そんなことしたら、自分が崩れてしまうでしょう。

今は毎日、お骨の前で楽しかった思い出話をして笑ったり、泣いたり、感情がくるくると変わって忙しいですが、
写真の中のウィルは本当に幸せそうな顔をして、満ち足りた顔をしているので、
きっとこの子の人生は満ち足りていたのだと、家族でも話しています。

犬の一番の幸せって、きっと飼い主さんと一緒に楽しく過ごすことです。



飼い主さんが一番苦しいのは、その子が苦しそうにしているのを見ているときです。
きっとそういうときは、楽にしてあげたい、痛くなくしてあげたいという気持ちが一番強いのではないかと思います。
近年は獣医療も進歩して、高度な検査や手術も、選択肢として提示されるようになってきました。

でも、この状態で全身麻酔をかけて大丈夫なのか?とか、
やってあげないと、飼い主として失格なのか?とか、
飼い主さんが悩まれることも増えたのではないでしょうか。
高齢の子の場合は、なおさらでしょう。

私は、一番大事なことは、飼い主さんが、どうしてあげたいかということを、しっかり考えることだと思います。
獣医は、あらゆる可能性をお話して、あらゆる選択肢を提示します。それも仕事です。

ただ、この子は本当に、それを望んでいるのだろうか?
家族はそれで幸せか?というのは、
ご家族にしか決められません。
獣医に、すべて任せきりはいけません。


私は、ウィルが亡くなる前、飼い主の立場で、これ以上の積極的な検査や手術はしないと、家族と相談して決めました。
私たちのもとを離れて何かされることを、今の状態でウィルは望まないだろうと、思ったからです。

獣医としては満点診療ではなかったかもしれません。
でも、飼い主として、どうしてあげたいかを考え、最期の時間を大切に過ごせたことは、良かったと思っています。

ですから、迷われているときは、たくさん話しましょう。
いろんな先生の話を聞くと、余計迷ってしまうこともあるかもしれませんが、
それでも、きっと後々、自身が納得するためにも必要なことだと思います。

どうぶつたちの本心は、本人に聞いてみないとわかりません。
ですが、私は、飼い主さんが望まないことは、どうぶつも望まないだろうと思っています。




自分が死んだときに、ウィルに胸を張って会えるように、今日も笑顔でお仕事をしたいと思います。




2015年5月28日木曜日

今までありがとうね、ウィル。

私の愛犬であり、クリニックの看板犬であり名誉院長であったウィルが、一昨日亡くなりました。
10歳でした。

最期の2週間は、毎日朝昼晩尿道にカテーテルを入れておしっこを出してあげて、でも自分でも出すぞーって力んだりできて、
亡くなる前々日まではお母さんの手作りご飯を自分から食べたり、笑ったりできて、
前日はフラフラしながらも自力で車に乗り込んでクリニックに出勤して、
帰りも「お家帰ろう」って言ったら、何とか立ち上がって車に乗り込んで、帰ってきました。

最期は、お母さんと、旦那さんと、私と、3人で看取れました。


こんなに、きれいなまま、可愛いまま、自分の命を一生懸命駆け抜けていった子を、私は見たことがありません。

もう長くないとわかってはいたものの、なんとか少しでも楽になってほしいと、毎日鍼やお灸をしました。お灸をすると、ふーっとため息をついて、ほっこりした表情になりました。
大好きなチーズも、人用のものはほんとはダメなんだけど、たくさんあげました。嬉しそうに食べていました。


だんだんお腹が大きくなってきた私を、これ以上疲れさせないように、闘病生活を短くしてくれたのかもしれないね、と母が言ってくれました。
「志織ちゃん、今日もちゃんと診察に行ってきてね」というように、朝早く、私たちの見守る中で息を引き取りました。
最期まで、良い子でした。

本当は、もっと一緒にいたかった。
生まれてくる子にも、会ってほしかった。


でも、一緒に過ごしてきた10年間は、私にとって本当に素晴らしく、教えてもらうことがたくさんたくさんあった、何物にも代えられない10年間でした。


もっと早く気づいていてあげたら違ったのかとか、
いつも、診察の一番あとになってしまってごめんね、とか、
自分が獣医として非力だったからなのか、とか、
考えてしまうこともたくさんあります。

でも、自分にできることは全部してあげたし、
ウィルもきっと、最期のときをクリニックで一緒に過ごせて、治療も全部私がしたことを誇りに思ってくれていると思います。

今はもう、涙しか出てきません。

でも、ウィルがいたからこそ私は小動物臨床に進もうと思えたのだし、
ウィルのためにと思ったからこそ、鍼灸の道に進んできたのだし、
ウィルがいたから、自分のクリニックを開こうと決意できたのでした。

だから、毎日のお仕事は、ウィルのためにも笑顔でしたいと思っています。

ウィルを可愛がってくれた皆さん、本当にありがとうございました。
お見舞いに来てもらったり、お見舞いのフルーツをいただいたり、こんなに幸せな子はいません。

これからもウィルは、クリニックの看板でニコニコ皆さんをお迎えし続けます。











2015年5月21日木曜日

ただ太ったわけではないんです

こんにちは!またすっかり更新が遅くなってしまいました。

クリニックがオープンしてから早3か月。

5月に入ってからも、多くの患者さま・トリミングのお客様にお越しいただき、嬉しい限りです。

鍼灸治療の患者さまの飼い主さまにも、治療の様子や効果をfacebookやTwitterにアップしていただいたり、他のわんちゃん猫ちゃんにもお勧めしていただいたりしているようです。
こんな治療があるよ!と知っていただく機会を飼い主さんが提供してくださっています。
ありがとうございます!

ちょくちょく往診に出たりしているので、クリニックにいないこともあるのですが、
飼い主さまのご理解とご協力で、なんとか始めたばかりの私たちでも毎日の診療やトリミング・ペットホテルを行えております。
重ねてお礼申し上げます。


☆さて、皆様にお知らせです☆

院内掲示で先行してお知らせしておりますが、わたくし現在妊娠しております。
8月が予定日です。

だんだんとお腹が目立ってきたため、「太った?」と聞かれることもしばしば。
いや、確かに自分も太ったんだけどさ・・・(苦笑)


これからの診療についてです↓


・7月までは、通常通りの診療を行っていく予定ですが、ご予約の多い日には件数の制限をさせていただくこともございます。夜間の往診もでお受けできかねる日もございますので、できるだけ早めのご連絡をお願いいたします。

・8月は、診療のご予約のいただけない日・前日までの完全予約でのご対応をさせていただく日がございますので、院内掲示やHPをチェックしてくださいますようお願いいたします。
お電話でのお問い合わせも可能です。

・慢性薬を飲んでいる患者さま、定期的に鍼灸治療を受けてくださっている患者さまは診療の計画をご相談ください。


★トリミング・ペットホテル、療法食や予防薬等の継続販売は通常通り行いますので、よろしくお願いいたします!!(旦那さんがんばります)


患者さま・飼い主さまには大変ご不便とご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。


・・・ちなみに!


こちらも時々聞かれることですが、
トリミング、しつけ、診療の助手をしている男性スタッフは、
私の弟・・・ではなく、夫です!!(笑)

夫婦で運営しております。
同じ年生まれなのですが、夫のほうが若く見られるんですよね・・・


そして、最近受付や電話対応をさせていただいているのは、私の母です。
声が似ているので電話で間違えたと何度か言われています(笑)



今までもたくさん大変なことはあったけれど、この数年が私にとって一番変化の大きい、激動の年になっています。
その中でも、今はきっと自分が試されている時だろうと、日々の中での様々な困難(体のことも、気持ちのことも)と向き合いながら、できるだけ冷静に自分を見つめてみようと思っています。

実は今、愛犬ウィルの調子が良くありません。
日々何をしてあげられるか考え、自分にできる限りのことをしていても、これで良いのかと悩む。
なんども泣いたり絶望的な気持ちになったりしていますが、
ウィルも私も自分の足で立っていられるのは、家族の支えがあるからだと思います。お腹の子も然り。

命って、明日あるかわからない。
だから今、精一杯愛を注いであげたいと思います。


2015年5月3日日曜日

けっこう・・・気にしてます

早いもので、もう5月!GWなんですね!今日はお出かけ日和みたい。

ウィルどうぶつクリニックは、GW中も通常通り診療&トリミング&ホテルしてます。


ブログも更新が滞ってしまい、時々「読んでるよ」なんて言っていただくと、
「わぁぁ全然更新できてない~!」と内心焦っております(汗)

4月も多くの患者さまにお越しいただきました。往診にも行かせていただきました。

2月のオープン以来すっかり顔なじみのようになった患者さまもいれば、「あの子、どうしてるかなぁ」とその後が気になる子たちもいます。

実は、来ていただいた後のことを、私も夫も、結構気にしているんですよ。

あのお薬ですぐ良くなったかなぁ、とか
鍼灸の効果はどうだったかなぁ、とか。

トリミングだけの子でも、お耳が汚れていたりしたら、その後かゆみはないかしらとか、トリミング後に疲れちゃったりしてないかなぁとか。カットは気に入ってもらえたかな、とか。


なので、気になっている子は休日も夢に出てきたりとかするのです。これはちょっと疲れます(笑)


病院は、予防以外ではできれば来ない方が良い所です。
ただ、私は、元気なときから定期的に診察にきていただけたら!と思っています。

それは、知っているようで、「うちの子」のことを、実はあまり知らない飼い主さんがいらっしゃるからです。

実は心臓病があったとか、お膝の脱臼があったとか、ふだんは見ただけではよくわかりませんよね。
そういった子達でも、日常の中で気を付けてあげられることが実はたくさんあったりするのです。

痛い とか、 歩けない とか、そういった飼い主さんから見て目に見える症状が出たときには、
病気は進行していることが多いです。

ですから、「うちの子は腰に普段から負担がかかっているから、段差の上り下りや床で滑らないように気を付けよう!」
とか
「心臓病もちだから、暑いときはとくに呼吸が速くなっていないか気をつけて見てあげよう」
と、普段から飼い主さんが気遣ってくださるだけで、その後のおうちの子たちの調子が大きく変わってくることもあります。

それでも、どんなに気を付けてあげていても、病気になるときはなるし、怪我をするときはします。
そんなときは、どうしてあげたら良いのか、一緒に考えていきましょう。

おうちの子のことを一番に守れるのは飼い主さんです。
獣医は、そのお手伝い役。
ふだんから、おうちの子のことをいろいろお話していただけると嬉しいです。


☆5月13日(水)~15日(木)はお休みをいただきます☆




2015年4月5日日曜日

✿お花見♪✿

こんにちは。
暖かくなったり肌寒くなったり、気温の変化が激しい季節ですが、
おうちのどうぶつたちは元気に過ごしていますか?

クリニックでも、やはり気候の変化でか体調を崩す子が来院されています。

お腹の調子が悪い日が続いたり、皮膚がかゆくなったり・・・
なんとな~く調子が悪い時、ご心配なときは些細なことでもご相談にいらしてくださいね。

さて、みなさんお花見は行かれましたか?
われわれも先日の休診日、うちの名誉院長とともに羽村の河原に行ってきました。

昨年の今頃は、来年は元気に歩けているか・・・なんて少し心配していましたが、
じいちゃんなりに元気に車に飛び乗って、桜並木の下を闊歩^^




















楽しいね♪


来年も一緒に歩きたいね!と約束して帰ってきました。



これから過ごしやすい季節になってくるので、クリニックの前にベンチを置きました。






















クリニックの目の前がバス停なので、バスのお客さんが間違えて座らないかちょっと心配ですが・・・^^;
お外でお待ちいただくほうが楽ちんな飼い主様はぜひご利用ください☆


4月に入り、フィラリアの検査もそろそろ必要になってくる時期です。
すでに健康診断の血液検査のキャンペーンをご利用くださっている患者さまも多くいらっしゃいます!
この機会に、ぜひおうちの子の定期健診を行ってあげましょう!


2015年3月27日金曜日

あれから1年…

オープンしたと思ったらもう3月が終わろうとしている…
だんだんと暖かい日も増えてきましたね。
そろそろクリニックのある羽村市の桜も咲き始めるころでしょうか。
羽村の河原沿いの桜は、かなり綺麗ですよ!市外からも見にいらっしゃる方が多いです。

1年前までは、愛犬ウィルと一緒によく河原までお散歩に行っていましたので、桜のつぼみが膨らんできて、開いて…という様子がよくわかりましたが、
ここ1年くらいはウィルも歩く距離が短くなってきたので、それもできず、最近は桜の様子もわからずの日々です。

以前このブログにも書きましたが、ウィルは昨年3月、突然立てなくなりました。
前日の夜までは普通にお散歩に行っていたのに、翌朝急に、四肢に力が入らなくなったのです。
こんなことって…本当に起こるのだ  と、獣医ながら相当焦りました。

どうぶつは、私たちのことを、私たちが思っている以上によく見ています。
飼い主さんのストレスが、その後どうぶつの病気の発症の原因になることも、少なくありません。
私は中医学を学びながら、それをウィルから身をもって教えられることになったのでした。
ストレスで脚が動かなくなるって、そんなことあるの?と思われる方も多いでしょう。
中医学では、「肝」という臓の気がのびやかでなくなることによって、さまざまな病気が発症するという考え方があります。
人でも、とてもストレスがかかったときに、お腹が痛くなったり、少し経ってから調子が悪くなったりしますよね。それと同じです。

ウィルは、私と同調することが多いです。私の調子が悪くなると、一緒にお腹を壊したりします。
それを、まだ大丈夫だろう、明日も元気だろう、といつの間にか思ってしまっていた自分に、当時とても反省しました。もう9歳なのだから、いつ何があってもおかしくない状態だったのに。

それから、老犬クリニックに勤め始めて、同じような体験をしているワンちゃんが多くいるのだと改めてわかりました。猫ちゃんも同じです。

ウィルは今、あんなことがなかったかのように元気です。もちろん、血液検査上少し数値が良くないものもあるし、長く歩くと疲れます。おしっこも近くなりました。
でも、1年前よりも、顔はイキイキしています。
私のしつこい(?笑)お灸の成果なのか、私の体調と同調しているからか、いろいろな要因はあると思いますが、できるだけ長く、この子の中の良い状態を維持できるようにしてあげたいと思います。

患者さまに関しても同じです。
できるだけ、ご家族とその子が無理のない状態の中で、良い調子を維持できる方法を一緒に探していきたいと思っています。
まず、飼い主さんが納得すること。どんな治療でもお薬でも、それが大事だと思っています。





2015年3月19日木曜日

オープンして1か月☆~出張鍼灸DAY


オープンして1ヶ月が経ちました!

予防の子、鍼灸の子、入院の子、トリミングの子、ホテルの子といろんな方が来てくださいました
往診も、変わらず行かせていただいております。
往診で私が不在の際はご不便をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。


たった1ヶ月ですが、意外と飼い主さまの中にも鍼灸に対してご興味ある方が多いのだと驚いております。

やはり、歳をとってきたり、病気と闘っていたり、みなさんいろいろなご心配から、「からだに優しいことで、何かできることがあれば」と鍼灸をお受けくださることが多いです。

もちろん、ホテルやトリミングで、クリニックの雰囲気を確認して、それから診察も!という方もいらっしゃいます。
どんな形であれ、まずは私たちの雰囲気やしていることを実際に見ていただき、そこで良ければまた来ていただけたら私たちも嬉しいです。


さて、先日16日は、国立市のドッグトレーナーのWANLOVEさんで、出張で鍼灸の治療をさせていただきました。







治療していると自分では写真を撮れないので^^;、WANLOVEの渡辺先生のTwitterから写真をお借りします!

大きい子から小さい子、若い子からお年寄りの子まで8頭施術させていただきました!
みんな、また来月まで元気でいてね。


さて、もうそろそろ、狂犬病予防接種や、フィラリアの予防の季節が始まりますね!
すでにお受けいただいている患者さまもいらっしゃいます^^
クリニックでは、健康診断がお得にできるキャンペーンもご用意していますので、ぜひこの機会にお受けください!
詳細はまたブログでお知らせします^^



2015年3月8日日曜日

人と人とのお付き合い

本日は、私が在籍している、日本獣医中医薬学院の鍼灸推拿研究科の授業日でした!

日本獣医中医薬学院はこんな学校です↓

http://itcvm.com/


授業内容はとても濃く、頭フル回転なので1時間もいると私はのぼせたようになってしまうのですが、今日も、やっぱり中医学は面白い!勉強になるな〜と改めて感じる1日でした。
また、同じ学年の先生方は、ほとんどの方がご自身でご開業されているので、いろいろなお話を聞くと励みになりますし、私もがんばろ~!と思えます。

推拿とは、中国の伝統の治療法のひとつで、鍼灸の刺激が強い子や、身体が弱っている子にも使える手法です。

実習では、肩こりの治療法の手技を実際にペアで行い合って練習しました。

私はまだまだ下手くそでしたが、やってもらって首回りが楽になった感じがします^ ^



クリニックはオープンしてからまだ日は浅いですが、いろいろな患者様が来てくださっています。

皆さん、飼い主さんの生活環境も、動物の性格も、病状も様々です。
トリミングだけで来てくださった方にも、クリニックでのトリミングなので、診察をして、身体や皮膚の状態を確認させていただき、トリミング中やトリミング後の不調をできるだけ防ぎたいと考えております。それがクリニックの責任だと思うからです。

動物は人が思っているより強いです。でも、人が思ってもみないところでとても繊細だったり、ストレスを感じていることもあります。

言葉の通じない動物が、いきなりお家と別の場所に連れて来られて、診察台の上で良い子にできるでしょうか?
動物にとったら、意味もわからず、知らない人に触られてこわい思いをするのは当然です。
動物は人と違って、「良くなるなら我慢しよう」とか、「診察台の上では良い子にするものだ」とか、「トリミング台の上でじっとしていたら、美しくなるんだ」なんて、これっぽっちも思わないのです。
ですから、初めての場所というのは、よほど幼い頃からいろいろな場所に連れていってもらい、トレーニングを行ってある子でない限り、動物にとってストレスになります。病気の子でしたら、なおさらです。


ですから、できるだけ診察では詳しくその子について今までの状態や性格などお話をお聞きしたいですし、例えばワクチンだったらそのリスクを接種前にお伝えしたり、できるだけ今何をしているのかをお伝えするようにしております。

少人数だからこそできる、アットホームで細やかな診療を志しているからです。

ですから、あまりどうぶつのことに関心がないような飼い主さまや、はじめから攻撃的な方、また、こちらのお話をきちんと聞いていただけないような飼い主さまには、正直こちらも疲れてしまいます。

獣医は、動物の何でも屋さんなんて言われることもあるくらい、爪切りなどのケアから、内科、外科(私はやらないけれど)、しつけ、食事のことなど、幅広い知識と技術をもって仕事をしています。
ただ、何でも屋さんでも、初対面でその子の今までと今をすべて理解し、飼い主さまのご要望通りにすべてを良くするのは、神様レベルの獣医師でないと無理だと思います。

だからといって、治療ひとつ行うのに全て同意書をいただくような獣医療もどうでしょうか。
飼い主さまと獣医の信頼関係が重要なのは、このためです。
よっぽどの悪徳でない限り、皆、調子の悪い子を良くしてあげたい、元気でいてほしいという願いに突き動かされて、動物病院で働いていると思います。そういう心がなければ、とても、やっていける仕事ではありません。
ですから、どうぞ、飼い主さまも、治療に協力してください。その子についてたくさん話してください。わからないことがあったら、遠慮なく聞いてください。
そこから信頼関係が始まると思います。

長くなってしまいましたが、どうぶつの治療もトリミングも、すべて人と人とのお付き合いです。
まだまだ未熟者ではありますが、精一杯、取り組んでいきたいと思っておりますので、ご協力お願いいたします。



2015年2月26日木曜日

オープンして一週間☆

おかげさまで、無事20日にオープンすることができました。
ここまで来られたのは、皆様の支えがあったからこそです。本当にありがとうございます。
ここからが大変ですが、夫婦で力を合わせて頑張ってまりいますので、どうぞよろしくお願いいたします!

オープンして一週間ですが、すでに多くの方にお越しいただき、嬉しい限りです。

次々にお花やお菓子などをいただき、毎日癒されておりました。
待合室がお花畑のようです!
















いらしてくださった飼い主様も、お花に笑顔になっておられました。


良いことばかりではないけれど、
診療もトリミングも全部、ひとつひとつ真心を込めてやっていきたいです。



先日21日は、看板犬ウィルの、10歳のお誕生日でした。

えへ。


超大型犬ですから、10歳は結構な高齢になります。
1年前、急に立てなくなったウィル。
その後、鍼灸をして、マコモを飲んで、今では立てなかったのがウソのように元気に歩いてくれています。
もちろん、高齢なので、ちょっとした不調や足腰の弱りはありますが、できるだけ長く、元気にご飯を食べて、お外を楽しく歩いて、笑っていられたらいいなぁと思います。

私が元気で働けるのも、まず家族の笑顔があるからです。
ありがとう。








2015年2月19日木曜日

命と向き合うって

こんにちは!

また随分ご無沙汰してしまいました。
かれこれ1ヶ月ほど、毎日パタパタとあちこち駆け回り、落ち着いてパソコンで文章を書く事もできず・・・書いていないと、逆に落ち着かなくなってきたりします^^;

内覧会、おかげさまで3日間無事終わりました。

















お花もたくさんいただきました!
思った以上に多くの方にお越しいただき、夫婦+私の母(:お手伝いしてくれました)でバタバタしてしまった時間もありましたが、来てくださった皆様、どうもありがとうございました!

さて、こちらのブログも、名前を「ウィルどうぶつクリニック」に改めました。
いよいよ明日20日から、本オープンです。

ブログやHPも順次アップしていきますので、ぜひご覧ください。
クリニックのHPはこちら⇒http://www.willac.com/
手作りなので、細かい点はご容赦ください~


慣れないうちは不手際も多くご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、どうぞ、これからもよろしくお願いいたします!



今日は、この数日で1番強く考えたことを書きたいと思います。

内覧会の翌日(一昨日)は、国立と府中の患者さまのところに往診に行かせていただきました。

府中の患者さまで、鍼灸をさせていただくのが3回目だったテツちゃん。

震災のあと、福島から保護されて、こちらのトリミングショップのオーナーさんと暮らしていました。
重い病気にも関わらず、16歳とは思えない毛艶の良さで、ふさふさの毛!

徐々に体力も落ちてきて、一昨日の鍼灸治療の際も、寝た姿勢での施術になりましたが、
とてもおだやかに、良いお顔で受けてくれていました。
終わった後も、ウトウト気持ちよさそうなお顔をしてくれていましたので、少しはからだを楽にしてあげられたかな、と思いながら帰ってきました。


昨日、ご家族やお店のスタッフの方々に見守られて、息を引き取ったとご連絡をいただきました。

一昨日、「また来週ね」と言って別れた次の朝のことですから、私も、驚きましたし、ご連絡をみたとき涙が出てきてしまいました。


たった3回の鍼灸治療のお付き合いでしたが、テツちゃんは、新しいご家族のもとで、とても大事にされ、幸せだったんだろうなぁと、とてもよく伝わってくる子でした。

大事にされている子は、表情によく出ます。
そして、動物と真剣に向き合っている人は、なんだか目が犬や猫と一緒な気がします。
目が似ているというか、瞳が綺麗な感じです。

どうぶつと暮らすということを、おそらくかなり軽く考えている人もいるでしょう。
そういう人は、やはりどうぶつと向き合っているときの目つきも変わってきます。

真剣に向き合うというのは、別に高い治療をどんどんするとか、とびきり良いご飯をあげるとか、可愛いお洋服をいっぱい買ってあげるとか、そういうことではなく、
どうしたら人とどうぶつ一緒の生活がより良くなるのか、日頃から模索し、たとえ病気があっても、悩みながらも楽しく、丁寧に付き合っていくということだと思います。

私の行っている治療も、どれだけどうぶつや人の役に立っているかはわかりません。
ただ、テツちゃんのように、最期の大切な時間を少しでもともに過ごさせていただけたのは、私にとっても幸せなことでした。

ありがとう、テツちゃん。と言いたいです。

勝手ながら、テツちゃんのブログをご紹介させていただきます。

http://blog.goo.ne.jp/poshhouse


亡くなった命が、やすらかに眠れますように。









2015年1月13日火曜日

本日の往診の様子☆

また少しご無沙汰してしまいました!

みなさん、風邪などひかずにお元気でしょうか?

私は年始から、来月オープンのクリニックで使うものの買い出しに旦那さんと精を出しておりました。診療道具以外にも、家電やら、インテリアやら雑貨やら、いろいろ必要です。
来てくださった方々、どうぶつたちができるだけ居心地良いようにつくっていきたいと思っております^^

そんな中、内装は着々と進み・・・

















壁が出来上がりつつありますよ~!
仕切りができると、さらに実感が湧いてきますね。そろそろ床や壁のクロスを張る時期なので、
また仕上がりが楽しみです!

そして、待合室にはちょっとした遊び心のある装飾?も、デザイナーさんが考えてくださったので、
それがどう実現するかもお楽しみです♪

クリニックのオープンは2月20日(金)の予定です。
その前の、2月14日(土)、15日(日)、16日(月)に内覧会(ないらんかい)を行います。
内覧会は、クリニックの中の設備や、スタッフの様子などを見ていただきながら、
診療やサービスのご案内などをさせていただくイベントです。
ぜひどうぶつもご一緒に、人だけでも(笑)、遊びに来ていただけたらと思います☆



さて、今日往診に行かせていただいた、カリプちゃんとフィグくん。
ふたりとも、鍼灸治療をさせていただきました。

フィグくんは、今日犬生初の鍼灸でしたが、はじめ少し緊張してソワソワしていたのが、
次第に目がトロ~ンとしてきて、最後はウトウトしてくれていました^^

その様子がとてもかわいかったので、お写真を使わせていただきます☆


















右足に鍼(はり)が刺さっているのが見えますか?
ピンクの○で示してあります。
治療も終盤になって、飼い主さんの手にお顔をうずめて、かなりリラックスしているご様子・・・




















うとうと。。。


ふたりともとっても良い子で施術させてくれました^^

何度かこのブログにも書いていますが、鍼灸治療は本人の持っている力を引き出してあげるような治療法なので、大きなけがや緊急の手術が必要になる状態を除いて、適応外の病気はありません。

なので、筋肉や骨格系の病気や不調だけでなく、なんとなく元気がないけど特に検査で異常が見られない(中国医学では、「未病(みびょう)」と言います)ような状態や、内臓の病気や不調などさまざまなものに有効です。
効果の程度やどれくらい持続するかはその子の持っている力にもよりますが、
とくにお年寄り動物たちにはやさしい治療法です。

なんとなくとっつきにくい、未知だ・・・と感じる方も、ぜひ一度受けてみてください。
そこからきっと何かが変わると思います。


2015年1月1日木曜日

あけましておめでとうございます!





















あけましておめでとうございます!
2015年になりましたね^^
昨年は、飼い主様はじめ、多くの方々に大変お世話になりました。
ありがとうございました。

今年はいよいよ建物を構えての開業の年です。
今年と言いつつ、もう来月の話なのですが!^^;

毎日を大切に、一歩一歩進んでいきたいと思っておりますので、
今年もどうぞ、よろしくお願いいたします!

青木志織