ウィルだよ!

ウィルだよ!

2015年6月26日金曜日

心癒すもの

今日は、ウィルの月命日です。
もう1カ月経ったなんて信じられないくらい、時の流れは速いです。

Facebookにも載せさせていただきましたが、
飼い主様からたくさんのお花や、素敵なロウソク、絵本、似顔絵などをいただきました。

おかげさまで、ウィルのお骨の周りはいつも賑やかで、私たちも心が癒されました。
皆さまのお心遣いに感謝いたします。

ウィルがつないでくれたご縁をこれからも大切に、日々精進していきたいと思います。



素敵な浮きロウソク。
タイトルからすでに泣いてしまいました・・・
飼い主さまで、漫画家の方が描いてくださいました^^
今はクリニックの受付に飾らせていただいています。


私も妊娠9か月も半ばに入りました。
今までサクサク動けていた(つもり^^;)のが、クリニック内でもちょこちょこ歩きになってきました。

獣医師が自分しかいない状況での、妊娠・出産・産休はとても勇気がいることで、
お知らせを出すのもはじめはためらわれました。

そんな中でも、飼い主様から、
「先生も無理しちゃだめだよ」
とか
「先生もお大事にね」
と言っていただけると、とても嬉しくほっと安心できます。

初めてのことだらけで、皆様にもご迷惑をおかけしてしまうことも多いかと思いますが、
できる限り丁寧に診察・治療を続けていけるよう、心がけていきますので、
どうぞよろしくお願いいたします。

臨時休診や獣医師不在のお知らせは、
クリニックのHP

http://www.willac.com/

に載せていますので、合わせてご覧ください。


2015年6月8日月曜日

たくさん泣いています

ウィルが亡くなって2週間が経とうとしています。

たくさんの方から、あたたかいメッセージやお悔やみのお花をいただきました。
ウィルは本当に、幸せ者です。
ありがとうございます。

私は以前から、ウィルが亡くなったら絶対ペットロスになるだろうと思っていました。
今の状態がペットロスに値するかはわかりませんが、仕事以外で気が抜けると、涙がボロボロ出てきたり、無気力になったりします。

でも、悲しい、さみしい、会いたいという気持ちは、あれだけ大事にしていたら当然起こるもので、
当分、平気になんてならないんだと思っている分、
「元気にならなきゃ!」とか、「前向きにならなきゃ!」とは全く思っていません。
そんなことしたら、自分が崩れてしまうでしょう。

今は毎日、お骨の前で楽しかった思い出話をして笑ったり、泣いたり、感情がくるくると変わって忙しいですが、
写真の中のウィルは本当に幸せそうな顔をして、満ち足りた顔をしているので、
きっとこの子の人生は満ち足りていたのだと、家族でも話しています。

犬の一番の幸せって、きっと飼い主さんと一緒に楽しく過ごすことです。



飼い主さんが一番苦しいのは、その子が苦しそうにしているのを見ているときです。
きっとそういうときは、楽にしてあげたい、痛くなくしてあげたいという気持ちが一番強いのではないかと思います。
近年は獣医療も進歩して、高度な検査や手術も、選択肢として提示されるようになってきました。

でも、この状態で全身麻酔をかけて大丈夫なのか?とか、
やってあげないと、飼い主として失格なのか?とか、
飼い主さんが悩まれることも増えたのではないでしょうか。
高齢の子の場合は、なおさらでしょう。

私は、一番大事なことは、飼い主さんが、どうしてあげたいかということを、しっかり考えることだと思います。
獣医は、あらゆる可能性をお話して、あらゆる選択肢を提示します。それも仕事です。

ただ、この子は本当に、それを望んでいるのだろうか?
家族はそれで幸せか?というのは、
ご家族にしか決められません。
獣医に、すべて任せきりはいけません。


私は、ウィルが亡くなる前、飼い主の立場で、これ以上の積極的な検査や手術はしないと、家族と相談して決めました。
私たちのもとを離れて何かされることを、今の状態でウィルは望まないだろうと、思ったからです。

獣医としては満点診療ではなかったかもしれません。
でも、飼い主として、どうしてあげたいかを考え、最期の時間を大切に過ごせたことは、良かったと思っています。

ですから、迷われているときは、たくさん話しましょう。
いろんな先生の話を聞くと、余計迷ってしまうこともあるかもしれませんが、
それでも、きっと後々、自身が納得するためにも必要なことだと思います。

どうぶつたちの本心は、本人に聞いてみないとわかりません。
ですが、私は、飼い主さんが望まないことは、どうぶつも望まないだろうと思っています。




自分が死んだときに、ウィルに胸を張って会えるように、今日も笑顔でお仕事をしたいと思います。