たくさんの方から、あたたかいメッセージやお悔やみのお花をいただきました。
ウィルは本当に、幸せ者です。
ありがとうございます。
私は以前から、ウィルが亡くなったら絶対ペットロスになるだろうと思っていました。
今の状態がペットロスに値するかはわかりませんが、仕事以外で気が抜けると、涙がボロボロ出てきたり、無気力になったりします。
でも、悲しい、さみしい、会いたいという気持ちは、あれだけ大事にしていたら当然起こるもので、
当分、平気になんてならないんだと思っている分、
「元気にならなきゃ!」とか、「前向きにならなきゃ!」とは全く思っていません。
そんなことしたら、自分が崩れてしまうでしょう。
今は毎日、お骨の前で楽しかった思い出話をして笑ったり、泣いたり、感情がくるくると変わって忙しいですが、
写真の中のウィルは本当に幸せそうな顔をして、満ち足りた顔をしているので、
きっとこの子の人生は満ち足りていたのだと、家族でも話しています。
犬の一番の幸せって、きっと飼い主さんと一緒に楽しく過ごすことです。
飼い主さんが一番苦しいのは、その子が苦しそうにしているのを見ているときです。
きっとそういうときは、楽にしてあげたい、痛くなくしてあげたいという気持ちが一番強いのではないかと思います。
近年は獣医療も進歩して、高度な検査や手術も、選択肢として提示されるようになってきました。
でも、この状態で全身麻酔をかけて大丈夫なのか?とか、
やってあげないと、飼い主として失格なのか?とか、
飼い主さんが悩まれることも増えたのではないでしょうか。
高齢の子の場合は、なおさらでしょう。
私は、一番大事なことは、飼い主さんが、どうしてあげたいかということを、しっかり考えることだと思います。
獣医は、あらゆる可能性をお話して、あらゆる選択肢を提示します。それも仕事です。
ただ、この子は本当に、それを望んでいるのだろうか?
家族はそれで幸せか?というのは、
ご家族にしか決められません。
獣医に、すべて任せきりはいけません。
私は、ウィルが亡くなる前、飼い主の立場で、これ以上の積極的な検査や手術はしないと、家族と相談して決めました。
私たちのもとを離れて何かされることを、今の状態でウィルは望まないだろうと、思ったからです。
獣医としては満点診療ではなかったかもしれません。
でも、飼い主として、どうしてあげたいかを考え、最期の時間を大切に過ごせたことは、良かったと思っています。
ですから、迷われているときは、たくさん話しましょう。
いろんな先生の話を聞くと、余計迷ってしまうこともあるかもしれませんが、
それでも、きっと後々、自身が納得するためにも必要なことだと思います。
どうぶつたちの本心は、本人に聞いてみないとわかりません。
ですが、私は、飼い主さんが望まないことは、どうぶつも望まないだろうと思っています。
自分が死んだときに、ウィルに胸を張って会えるように、今日も笑顔でお仕事をしたいと思います。
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